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　ヘーゲルたちは、ここまで来るのに使ったトラックを停めている駐車場へと向かった。トラックに乗って帰るのだ。

　　　ゴオオオオオオオオオオ！！！

　しかし、駐車場に停めてあったトラックは全て焼かれていた……。激しい炎が、トラックを包みこんでいた……。
　駐車場の近くに転がっていたザフト兵の死体が消えており、トラックに火を放ったのは、ザフト兵たちのようだった……。
「クソ！！！　時間稼ぎか！！！」
ガリアが悪態をつく。だが、事態はさらに悪い方向へと進む。

　遠くからこちらへ進んでくる車列が見えたのだ……。それらの車はすべて、地元『ファ・ディール』の古臭い緊急車両で、赤色灯が輝き、サイレンの音が聞こえてきていた……。

「……最悪ね」
佐世保が呟く……。すると、ヘーゲルは、
「全員、ただちに我々がＣＲＯＳＳとしてここにいた痕跡を消せ！！！　そして、ホテルまでバラバラに逃げろ！！！」
すぐにそう言うと、支給された自動小銃を捨て、ジャングルではない森の中へと向かった。
　佐世保やガリアや隊員たちも、自動小銃を捨て、散り散りバラバラに逃げていった。戦死者の死体は、身分証などを回収した上でその場に置いておき、後で死体を受け取ることにした。

　そして、緊急車両が駐車場に到着したころには、駐車場は無人になっており、地面に落ちている自動小銃が、トラックの炎によって照らされていた……。