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つゆかわはじめ
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novelistID. 29805
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蒼空の向こう

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「はい。あの後・・・私、帰りたくなくて、お店で飲んでいたんです・・・それで、お昼前に戻ったら、マンションの前に警察が来ていて・・・私、咄嗟に隠れたんです・・・彼、手錠を掛けられて連れて行かれました・・・ずっと、警察に目を付けられていたし・・・」

「そうか・・・だったら、2年は硬いな。麻美はお咎め無しなんだな」

「再犯だから、もっとだと思います・・・それに、一緒に住んでいたのが、私とは判らないと思います。保険証とか、身元を証明する物は、何時も持ち歩いているから・・・」

「そうか・・・それで、逃げる気に・・・」

その時、ウエイトレスが注文をとりに来たので、口を噤んだ。

「先生、ホットでいいですか?それとも・・・冷たいものが?」

「いや、ホットコーヒーでいいよ」

「じゃあ、ホットを・・・それに私もおかわりを頂けますか?」

「畏まりました」

 ウエイトレスが笑顔を残して去ると、麻美が口を開いた。

「先生・・・」

「うん・・・」

「彼が逮捕されたのがキッカケじゃ無いんです・・・逃げようと決めたのは・・・公園。あの時、もう一度、やり直そうって・・・そう思ったの」

作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ