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つゆかわはじめ
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novelistID. 29805
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蒼空の向こう

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ラム酒を煽る。
 南米産の、黒糖色をした、強い酒は、喉を焼きながら、ゆっくりと胃の中に流れ込んでいく。

 目を閉じれば、意識が飛んでいく。左の薬指。親指でリングに触れると、暗闇の中から、恭子が現れる。そして、ゆっくり回す。
 恭子との思い出が、遊園地のメリーゴーラウンドのように、キラキラと煌きながら、脳裏を駆け巡る。僕には魔法の指輪だった。到底、外す気にはなれない。
 
 ブルーモルフォは、その美しい顔に困惑の表情を浮かべた。真意なのか、意図的なのか判らない。僕は、その場を切り抜ける策を練った。

「あの・・・あさみさん」

「はい、先生」

「僕と・・・一度、デートしてください」

「えっ!?」

「いや・・・僕とあさみさんがデートでもしないと、この場が収まりそうにないし・・・迷惑ですか?」

「迷惑だなんて・・・嬉しいです」 

「よし!・・・決まったな!さすがはじめ君だ!男らしい」

 僕は、水割りを一気に飲み干すと、テーブルに置いてあるマイクを握った。

「はじめ・・・歌います!」

作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ