小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

蒼空の向こう

INDEX|38ページ/147ページ|

次のページ前のページ
 

突然、声を掛けられた。

「おい!兄さん!」

僕は反射的に振り向いた。

「兄さん、今、暇か?」

 一瞬、何の事か分からなかった。目の前には調理服姿の男が笑顔で立っている。そして、僕に「暇か?」と聞いている。会った事も無い、見た事も無い人だった。 

「僕・・・ですか?」 

「兄さんは、あんたしかおらんばい・・・・時間、あるね?」

「はぁ・・・暇は暇ですが・・・」

「そうね・・・ちょっと、店が忙しいでさ・・・皿洗いば手伝ってくれんね」

「はぁ・・・それくらいなら・・・どうせ暇ですから」

「そうね!助かる!・・・早う、中に入って前掛けつけて・・・ほら!」 

 僕は背中を押されて店内に入った。三〇坪程の店内は満席状態。ホールも厨房も大忙しのようだ。

「弘ちゃん!・・・ちょっと、前掛けば持って来ちゃらんね!」

「は〜〜い!」

 僕はようやく事態が飲み込めた。
 僕はスカウトされたのだ。訳の分からないまま、承諾してしまった。こうなったら言われるままに皿洗いを手伝うしかない。
 
作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ