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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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蒼空の向こう

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「はい。お陰様で」

「連れて来い」

「はい、そうします」

「じゃあな・・・必ず、電話しろよ!」

「・・・・はい」

 僕は、受話器を置くと、天井を見上げて溜息をついた。
福岡と言う、地方の広告業界は狭い。中堅クラスのデザイナー達には、僕の名は知れ渡っていた。会社に在籍中、いくつかの広告賞も獲った。
 数日後には、僕の名が汚名として流布する事だろう。誹謗中傷は免れない。丁度、良い切欠だ。僕は、広告業界から足を洗う決心をした。

 パートタイマーは臨時休業。平野と美香も休暇を取っている。末永は何処に行ったのか、姿が見えない。企画部は閑散としていた。再び電話が鳴った。

「もしもし・・・企画部」

「あ、先生・・・俺です」

「末永・・・どこに居るの?」

「会社に居ても仕方ないからさ・・・」

「まさか・・・デートしてるんじゃ・・・」

「ビンゴ」

作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ