蒼空の向こう
「これ・・・マジな話なんだけど・・・いや・・・これ(も)マジな話」
「何?」
「もし・・・俺が死んだらさ・・・良子を頼めないかな」
「ついて行けないよ・・・末永さん・・・思考回路・・・凄いね」
「マジだよ・・・良子の事、愛しているからさ・・・頼まれてよ」
「解ったよ・・・良子さんがOKしたら、そうしよう」
「良子はOKに決まっている・・・だろ?良子」
「タッチャンが死ぬわけ無いでしょう!?ハハハ・・・」
「バカ・・・人生・・・何が起きるか分からないぞ・・・これで安心した・・・ハハハ」
僕には末永正雄の思考回路を理解する事は、到底できそうにもなかった。末永の提案を呑んだのも、勢いからだ。良子と、どうこうなる気など、更々無かった。
だが・・・彼は、この7年後・・・すい臓癌でこの世を去る。最愛の恋人を残して・・・・。享年、45歳。夏の盛りだった。



