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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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蒼空の向こう

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 僕は呼吸を整えながら、良子の顔を見下ろした。良子は僕の目をしっかりと見据えながらもう一度囁いた。

「先生・・・好きです」

 僕の引き出しには、こういう時の対処方法というのが無い。僕は、顔を真っ赤にしながら、ただ、良子の黒い瞳を見つめるだけだった。

「先生・・・良子はね・・・先生の事が好きなんですよ。僕もね・・・他の男なら絶対に有り得ない話だけど・・・先生なら許せる」

「ハァ・・・ハァ・・・末永・・・さん・・・気持ちは嬉しいけどね・・・そんなの無理だよ」

「良子が嫌いですか?」

「いや・・・そういう事じゃないよ・・・良子さんはすごく素敵な人だよ・・・でも無理なんだ」

「先生・・・解っていますよ・・・亡くなられた奥様を、今も愛しているんでしょう?」

「そういう・・・事かな・・・」

「先生は・・・やっぱりカッコ良すぎるよ・・・でも、僕も良子も、先生が好きだと言う事・・・覚えといてね」

「うん・・・・ありがとう・・・僕は末永さんが羨ましいよ」

「どうして?」

「どうしてって・・・良子さんを放しちゃダメだよ」

作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ