蒼空の向こう
「今、何時?」
「8時過ぎです・・・」
「そうか・・・末永さんは?」
「ワインを買ってくるって・・・先生、へたくそですけど・・・おつまみを作ってきちゃいました」
「へぇ〜・・・そういえば、お腹が空いたな・・・あ、適当にね・・・勝手は判っているでしょう?お皿とか・・・グラスはそこの棚に入っていますから。僕は末永が戻るまで、仕事しいてもいいかな?」
「熱心ですね・・・構いませんよ、私が全部やっちゃいますから」
「ハハ・・・沢山ギャラを頂いているからね・・・少しは仕事しないと」
「最初からヒットを出したから・・・大変なんじゃありません?私なら、プレッシャーで潰されそうですけど・・・」
「プレッシャーね・・・それはね・・・きっと、僕に責任感が無いんだ。」
「そんな事、無いでしょうけど・・・あ、ゴメンなさい・・・お仕事続けて下さいね」
石岡良子は、末永の机の上を片付けると、酒宴の準備を始めた。
僕は、見るとは無く、その姿に見入ってしまった。
良子はいつも黒い服を着ている。女性らしい色彩やデザインの服を着た良子を見た事がなかった。
今日は、何時もより短いタイトスカートにニット、そしてカーディガン。
全てが黒だった。
スレンダーな肢体。ミニスカートから伸びた長い足。露出度が、其処だけ圧倒的な為に、視線が集中してしまう。脛にも、膝こぞうにもキズの無い、キレイな足をしている。



