蒼空の向こう
「ううん・・・見送られるのは辛いから・・・ここで」
「そうだな・・・じゃあ、元気で」
「先生もね」
「うん・・・じゃあ」
僕が財布を出そうとすると、麻美が制した。
「先生。今日は私のおごり。この前の缶コーヒーのお返し」
「高くついたな」
「ううん・・・暖かかった・・・凄く」
「麻美・・・」
「先生・・・」
僕は立ち上がると、ズボンの右ポケットから、メモの切れ端を取り出すと、麻美に渡した。来る途中に、信号待ちで電話番号を書き留めておいたのだ。
「僕の電話番号・・・何かあったら電話して」
「うれしい!宝物にします」
「麻美・・・ちょっとだけ顔を出せ」
「・・・・・こう?・・・・」



