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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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蒼空の向こう

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「だから・・・僕は今・・・の続き」

(僕は今・・・胸が一杯だよ。もう少しだけ、僕に時間をくれないか・・・)

言えなかった。自分がずるいと思った。

「これから、どうするの?どこへ行く?」

「大阪に行きます」

「頼れる人はいるのか?」

「はい・・・叔母がいるんです。暫くは其処に・・・」

「そうか・・・また歌うの?」

「どうだろう・・・でも、私、それしか出来ないから」

「麻美は、どこへ行っても人気者だよ」

「今のうちだけですよ・・・私も歳は取ります・・・チヤホヤされるのは若いうちだけですよ・・・それも判っています」

 静かな時間が流れた。コーヒーを、もう一度、注文した。
このコーヒーを飲み終えると、別れが来るのだろう。そう思うと、コーヒーに手がつけられない。
 未練だ・・・そう思いながらも、少しでも、この青い蝶、ブルーモルフォを側に置いておきたかった。

作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ