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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「夢の中へ」 第六話

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「藤子、この流れは海と言うところに続いているのよ。とっても広くて大きなところ」

「ははうえ、うみ?」

「そう、海って言うの。川と違って向うが見えないのよ」

「ずっと・・・むこうもそのずっとむこうもみえないの?」

「見えないの。でも幾日も幾日もそのむこうへ行くと大きな国があるの」

「おおきなくに?」

「ええ、そうよ。とっても大きな国よ」

「だれがすんでいるの?」

「そうね、藤子とはちょっと違う髪の色をした女の子や目の色が違う男の子がいるの」

「どんないろ?」

「髪は金色、解る?黄金色。目はブルー・・・ゴメンなさい青色」

「へえ~ふじこもみたい」

「いつかね・・・そういつか・・・見せてあげる」

それは叶わぬことと知りながら幼い藤子と指切りをしてまどかは約束をした。


年号が天正に変わってからその歳の秋、信長の政策により全国に宣教師がキリスト教布教に活躍をしていた。
貧しい者も富める者も男も女も訳隔てなく受け入れて同じように振舞う信仰に武士も入信するものが増えていた。あれだけ嫌っていた光秀もその娘は細川家に嫁ぎ、「ガラシア」と名乗っているほど戦国武将たちの間では信仰されていた。