小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

「夢の中へ」 第五話

INDEX|5ページ/7ページ|

次のページ前のページ
 

小半刻(30分ほど)もして眠った藤子を抱えて通りまで戻ってきた時、藤次郎は探していたかのようにまどかを見つけると駆け寄り

「藤子を貸せ」

と言って抱きかかえると、

「まどか、よく知らないが村長(むらおさ)様がお前を探しておられる。藤子は俺が預かるから元締め様の釜に行け」

「どのようなご用件なのでございましょうか?聴いてはいませんの?」

「急いでおられるご様子だったから、とりあえず参れ!」

「はい・・・藤子は今、乳をやりましたのでしばらくは眠っているかと思います」

「うん、解ったから、任せておけ」

まどかは藤子と離れることが気になってはいたが、窯元の方へ小走りに駆け寄っていった。

「遅くなりました。まどかです」

「おお、そなた待っておったぞ。赤子は預けてきたか?」

「はい、藤次郎様に預けてきました」

「それは良かった。早速じゃが・・・明智様が先ほどそなたを見て、どこの者かと尋ねられたのじゃ。この土地の者ではないと返事を申し上げたら、話してみたいと仰せられて、わしの離れで待っておられる。藤次郎には申し合わせておくゆえ参られよ」

「明智様が私に御用と仰せられますか?」

「解らぬ・・・赤子が居るそなたゆえ、ご無体なことはなされまい。お断りは出来ぬゆえ聞き入れなされ」

「殿方様のところへ私一人で参るのですか?」

「御付の人が傍にはおられるじゃろう。ご心配されるな・・・信長様のご命令じゃないからのう」

「心得ました」