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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
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ハリーの憂鬱

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第3章 ハイジ
それから二週間が過ぎた。
我が家はどうなっているか・・・少し説明しておこう。

心配していた通り、ハリーはチビ達とウマが合わなかった。
軒下で暮らす事になる。
立派な犬小屋を、ホームセンターで買ってきたが、無駄だった。理由がありそうだ。
ハリーは軒下の工具入れの上を棲家にした。確かに雨には濡れない。だが風は当たる。
僕は、長い座布団のようなクッションを買ってきて、工具入れの上に敷いた。サイズが丁度合った。ハリーは、ご満悦だった。可愛いヤツ。

一方、ハイジは自分からチビ達の中に飛び込んだ。
何度も腹を見せて、遂に仲間に入れてもらった。
年の近いラムとは良い遊び相手になり、ハイジは家の中で暮らせるようになった。ちゃんとコミュニケーションが取れる。ハイジの里親が決まるのも、そう遠くはないだろう。

そういう訳で、散歩を二班に分けるしかなかった。 
先に、チビ達とハイジの六匹を連れて、散歩に行く。
それが終わると、ハリーだけを連れて再び散歩に行った。
貴重な朝の時間。ダブル散歩の為に、これまでよりも、早起きしなければならなくなった。

僕は、ハリーとの散歩では色々試してみた。
「待て」「来い」は直ぐに憶えた。それからはリードを外してみた。ハリーは僕の歩調に合わせて散歩が出来るようにまでなった。
ハリーの本質は「忠犬」そのものだ。身体能力も高い。仕込めば何でも出来そうな気がした。手放すのが惜しいくらいだが、そういう訳にもいかない。
作品名:ハリーの憂鬱 作家名:つゆかわはじめ