ドッグダム(DOGDOM)
チャーリー・ジュニア・キングが振り向くとハチベェが控えていた。
「不思議な方だ・・・ハチベェ殿・・・頼みがある」
「何でもお申し付け下さい・・・但し、私の仕事は荷を運ぶこと。戦いは好みません」
「分かっておる・・・我らが住処、青い森まで行ってハナビ神父様をお連れしてくれませぬか?」
「お安い御用」
「それに、皆に城を取り戻したと伝えて欲しい。もう、安心して戻って良い・・・とな」
「畏まりました・・・では、失礼」
何時ものように、弾丸が飛び去った。
「では・・・皆の者・・・教会へ行こう」
「マスター・サン様・・・何故、教会へ?」
「トラジーか・・・分からん・・・ただ、あのキングの様子から見て、黙って着いていくべきだと思う」
「何だろう・・・・神様にお祈りするのか・・・?・・・ううむ・・・さっぱり分からん」
白馬の騎士団を先頭に長い行列が出来た。
東の空がうっすらと色づき始めている。雲は無い。素晴らしい朝陽が拝めそうだった。
一行が教会につく頃、ハチベェがハナビ神父を乗せて帰ってきた。
「ハチベェ殿。ご苦労だった」
「お安い御用で」
「で、他のものもやってくるか?」
「はい。恐らく歓喜の雄叫びを上げながら走って来るかと思います」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ



