ドッグダム(DOGDOM)
「そうか、そうか・・・ハナビ神父・・・協力をお願いしたいのだが」
「はい・・・何なりと」
「では、教会に入りましょうか」
チャーリー・ジュニア・キングはマスター・サンとアランを呼ぶと教会に入っていった。プリンス・ルイスは他の犬を制して教会のドアを閉めた。
朝陽が間も無くヘヴゥン・ピークスの上に昇る。青い森から落ち犬達が次々に戻ってきた。互いに抱き合い、シッポを振って、喜びを分かち合う。
教会の扉が開いて、プリンス・ルイスが姿を現した。ドッ、と歓声が沸きあがった。
「王妃、レナ様・・・中へお入り下さい」
「はい・・・・」
「ラムも一緒に来い」
「はい!お兄様」
ラムは王妃レナを支えるようにして、兄、プリンス・ルイスの立つ教会のドアへ向かった。王妃レナの足取りが覚束ない。
「王妃レナ様・・・大丈夫ですか?ご気分が悪いのでは?」
「あ・・・いえ・・・大した事はありません。大丈夫です」
王妃レナとラムは入り口の前に立った。
「お兄様・・・レナ様のお具合が・・・」
「何?・・・大丈夫ですか?レナ様」
「はい・・・大丈夫です」
「そうですか・・・では・・・中へ」
「はい・・・・」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ



