ドッグダム(DOGDOM)
「うわぁ!・・・脅かすなよ・・・びっくりするじゃないか」
「ビックリしてもらわないと、脅かした事にならぬわぃ〜〜〜」
「ったく・・・もう」
「マイクさん・・・」
「何だよ」
「する?・・・避妊手術、済んでるし〜八種混合済だし〜」
「ば〜か・・・同じ手を使うなんてバカじゃないの?」
「さっきはゴメンね・・・・欲しいの・・・しない?」
「ほ・・・本当か!?」
「冗談だぞぇ〜〜〜同じ手に引っかかるかぁ〜〜〜どっちがバカじゃあ〜〜」
マイクは踵を返した。口も聞きたくない。
「マイクよ〜〜中々、いい男よのぉ〜〜」
マイクの足が一瞬、止まった。・・・が、意を決したように振り向く事無くホールに出て行った。
「はぁ〜〜ホント、いい男よねぇ〜私って、どうして素直じゃないのかしら・・・」
占い師チャコは腰の袋からリンゴを取り出すと、カリッと齧った。
マイクがホールに戻ると、二匹のロングコート・チワワがレッスン用のドレスに着替えて待っていた。
「えらく時間がかかったじゃない?たかが、ギター一本で・・・奥で何かよからぬ・・」
「まさか!・・・あんな変なシーズなんかと」
「あら・・・何もそういう意味で言ってないわよ〜」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ