ドッグダム(DOGDOM)
べっちゃんは身を乗り出して確認した。確かにハイナではない。よく見るとヨーキーだった。毛が長いのでハイナと間違えたのだ。
べっちゃんは、更に身を乗り出すと、声を大にして叫んだ。
「ヨーキー!・・・ゴメンっちゃよ〜!」
アラン王子は苦笑いしながら城壁から消えた。
ウィングが半分降りたところで、ガクンッ・・・と止まった。ハイナが滑車に丸太を差し込んだのだ。そのハイナもクッキーから胸を射抜かれた。
「クッキー!・・・跳ね橋が、止まったっちゃよ!不味いっちゃぁ〜!」
「くそっ・・・よしっ、俺が降りて丸太を外そう。気球を下ろせ!べっちゃん、援護を頼むぞ!」
「任しとけっちゃ!・・・一匹も近づけんっちゃよ!」
クッキーが乗った気球がゆっくりと城内の広場に下りていく。
ハイナ達は楯を笠代わりにしながら、槍で気球を射ようとする。べっちゃんは、その動きを監視しながら正確に射抜いていった。
「槍は投げさせんっちゃ〜よ!・・・それェ!・・・次は・・こっちぃ〜・・・あっちぃ〜!」
だが、ハイナの数が多すぎる。射抜いても、射抜いても湧いて出てくる。
気球団は苦戦した。
クッキーが乗る気球が城内に置いた。ハイナの放った矢が気球に突き刺さる。
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ



