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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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ドッグダム(DOGDOM)

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「兄上!・・・私がお供します」
「ラムか・・・・仕方が無い・・・来い!」
「はいっ!」

 二匹は力強い蹄の音を残して森の中へ消えていった。
 一団は周囲をビーグル族に囲まれて、ゆっくりと河畔に沿って歩き出した。モモコが馬上のべっちゃんに尋ねた。

「ねえ・・・随分と歩くの?砦は遠いの?」
「黙って歩きなさい」
「プリンスと一緒に森に行った子はプリンセス?」
「そうだ。プリンセス・ラム様だ。」
「プリンス・ルイス様ってクールでカッコいいわね」
「・・・・・・・・・」
「私たちを殺したりしないわよね!」

 べっちゃんが、弓を構えた。
 
「何なら・・・今、殺してやってもいいっちゃよ。黙って歩くっちゃ!」

 流石のモモコも、口を噤んだ。

 小さな森を抜けた。目の前に砦が見えてきた。然程大きくも無い砦は、アリーナのようなドーム型をしている。小犬達がそこ彼処でじゃれあっている。平和そのものだった。

「素敵な街ね・・・ワイエス・フラワーリング・ジェイピー・アイリス」
「そうね、ア・ペコ・オブ・ジェイピー。昨日までのドッグダムも最高だったけど・・・ここは・・・なんて言うのかしら・・・懐かしい街・・・って感じ。故郷に帰ったみたい・・・」