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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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ドッグダム(DOGDOM)

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 飛んで来た矢は剣に弾き返された。

「シュル、シュル、シュルルルル・・・・・・シュル、シュル」
「シュル、シュル、シュルルルル・・・・・・シュル、シュル」

 左右から同時に矢が放たれた。

「くっ!・・・」

 蘭丸は左から飛んでくる矢を剣で払い落としながら体を捻った。右からの矢が蘭丸の首を掠めた。

「うっ!・・・」
「蘭丸殿!大丈夫ですか!?」
「くっ・・・掠り傷だ・・・こうも四方から打たれては、適わぬ・・・。皆、身を潜めていろ・・・決して、立ち上がるなよ。」

 蘭丸は神経を集中させた。相手が動けば必ず草を踏む。その草の音を聞き取ろうとした。

「サクッ・・・」
「・・・右・・・」
「サクッ・・・」
「ひ・・・左」
「ザ・・・ザ・・・」
「だめだ・・・囲まれている・・・」

 蘭丸は剣を放り投げると立ち上がった。

「打つな!見ての通り武器は捨てた。」