ドッグダム(DOGDOM)
第七章 ビーグル族
「危ない!」
蘭丸が目にも止まらぬ速さで剣を抜いた。
「カンッ!」
矢が弾かれた。弾かれた矢をトラジーが拾い上げた。
「これは?・・・変わったヤジリだな・・・」
「骨か?」
「はい・・・ヤジリに骨が使われています」
「ボーン・アローだ・・・・ビーグル族が相手を威嚇したり、忠告したりする時に使うヤジリだ・・・我々に此処を立ち去れと忠告してきたのだろう」
「シュル、シュル、シュルルルル・・・・・・」
「伏せろ!」
全員が草むらに伏せた。放たれた矢が合歓の木に突き刺さった。
「うむ・・・威嚇ではないな・・・本気で射ってきたか・・・何処からだ・・・どの方角だ・・・」
蘭丸はゆっくり立ち上がると、剣を正眼に構えた。
「シュル、シュル、シュルルルル・・・・・・シュル、シュル」
「二本か・・・・」
「カッ・・・カンッ・・・・・。」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ



