ドッグダム(DOGDOM)
美しい光景に、皆、目を見張った。次第に玉の数は増えていき、衝突もそこ彼処で起きた。加速度を増す。パンッ!と弾けた。眩いばかりの明るさに皆、目を閉じた。蘭丸を除いては・・・。
「うむ・・・風景が変わったな・・・」
目を開けてその光景に驚いた。
ヘヴゥン・ピークスが聳え立っている。だが、風景がまるで違った。裾野に広がる湖。その湖畔には色鮮やかな花が咲き誇り、見たことも無い美しい蝶が舞っている。鳥達は囀り、正しくヘヴゥン・・・天国のような美しさだ。
「ああ・・・なんという美しいところ。このような楽園は見たことがありません。あのヘヴゥン・ピークス・・・形は同じですが頂に雪を抱いています。ここは一体・・・どこなのでしょう・・・おお、神よ・・・」
「ハナビ神父・・・ここはヘヴゥンなのですか?」
「わかりません。でも、清らかな国であることは間違いないでしょうね。そこの合歓の木の下で休みましょう。みな、疲れ果てていますからね」
シュル、シュル、ルルルル・・・・・・・・・。
「危ない!」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ



