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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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ドッグダム(DOGDOM)

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「ハハハ・・・約束しよう。良いか、何があっても生き抜けよ!」
「死んでたまるか!」
「おうさ!」

 そこ彼処で鍔迫り合いが起きている。三匹一組という組織がうまくいったようだ。ハイナ達は少しずつ、後退していった。一度は狭まっていたハイナの包囲網が、また開き出した。
 こちらが押している。優勢だ・・・。だが、驕った気持ちを利用された。
 罠に・・・・・・嵌った。

 川の中からハイナの一群が這い上がって、手薄になった蘭丸の住処を襲った。数匹のオス犬がレナを護衛していたが数で負けた。王妃レナがさらわれた。
 マスター・サンは自分の失態を悔み、己を呪いながら、後を追った。だが、ハイナの逃げ足には適わない。とうとう見失ってしまい、気配すら消えた。
 マスター・サンは呆然とした。
 賢王ミウと約束をした。何があっても・・・・命に代えても、ミウ様を守ると約束したのに・・・この様は何だ・・・・。ソルジャー・マスター、サンは空を見上げて吼えた。

「ウゥオオオオオォ〜〜〜〜ン!」

 その遠吠えが、夕陽で赤く染まるヘヴゥン・ピークスに、悲しく木霊した。