ドッグダム(DOGDOM)
第三章 ドッグダム
街は活気に満ちていた。
市場には犬が溢れ、路地では子犬達が駆けっこに興じている。老犬はミルクサロンで昔話に花を咲かせていた。
一匹の犬がサロンに入っていく。看板に大きくドギー・バーと描かれている。この街の人気サロンだ。
「ようっ!ワイエス・フラワーリング・ジェイピー・アイリス!・・・ご機嫌麗しいかい?それに、ア・ペコ・オブ・ジェイピー・・・相変わらずキュートだね」
「クスッ・・・マイクったら、相変わらずお口が上手ね・・・今日はいつもより早いんじゃないの?」
「うん。実はね、新しい曲を作ったんだ・・・・だから、練習しようと思ってね」
「素敵!・・・聞きたいわね〜踊れそうな曲かしら?」
「勿論さ、このマイク様が作ったんだ。ノリノリ〜だぜ。気に入ったら、今夜、踊ってよ。ワイエス・フラ・・・・君達二人のセクシーダンスがぴったりだぜ」
「今、名前を省略したでしょ・・・まぁいいわ。この、ワイエス・フラワーリング・ジェイピー・アイリスとア・ペコ・オブ・ジェイピーが踊って差し上げるわ」
「きっと、今夜は大賑わいね、ワイエス・フラワーリング・ジェイピー・アイリス」
「そうね、ア・ペコ・オブ・ジェイピー」
「そうだね〜この国は最高だよ。他所になんか行きたくないね。ア・ペコ・・・君達も流れて来たんだろう?」
「また、省略する〜そうなのよ。2年になるけど、此処から出たくないわ」
「全てはあの、賢王ミウ様のおかげよね〜」
「ところで・・・昨日、奥のシーズが変な事を言ってイたけど・・・」
「チャコ様の事?占い師のチャ子様」
「そうそう・・・・昨日ね・・・」
「チャ子様が何か言ったの?」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ