ドッグダム(DOGDOM)
「お前達の奴隷なんかになってたまるか!」
「ケッケッケッ・・・口だけは達者だな・・・・じゃあ、死んでもらうぞ。後ろの女達、命は助けるが一生奴隷として使ってやる。ケッケッケッ」
「そんな事はさせるか・・・タカコは・・・俺が守る」
「おいおい、シェフ・・・皆を守ろうや・・・」
「うっ・・・判ってる。今のは俺が言ったんじゃない」
「あ〜〜はじめっちか・・・こんなシリアスな場面に良く冗談できるな。きっと二人が上手くいっているから・・・意地悪したんだ。はじめっちらしい・・・さぁ、シェフ・・・覚悟はいいか!」
「おうっ!」
マイクとトラジーは牛刀を振りかざしてハイナの集団に突進していった。牛刀と剣が当たり火花が散る。
「カッ・・・ジャリーン・・・カッ・・・カッ」
「飛んで火にいる夏の犬だな・・・」
「皆、ボチボチ、仕留めてやれ」
「あうっ!・・・」
「シ・・・シェフ!」
ハイナの剣がトラジーの腹部を突いた。トラジーが尻餅をついた。
「あうっ・・・」
「トラちゃん!!・・・私のトラちゃん!」
トラジーの許へ駆け寄ろうとするタカコを、ソラ達が必至で止めた。
「タカコさん!・・・行ったら殺されちゃう!」
「だって・・・だって・・・私のトラちゃんがぁ〜〜」
タカコは涙を流しながら暴れた。トラジーがゆっくりと立ち上がった。
「えっ!?・・・トラちゃん」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ