ドッグダム(DOGDOM)
シュナウザーはお金を受け取ると笑顔で去っていった。短い尻尾が忙しなく動いて可愛い。
「こうやって・・・クルクル・・・かき混ぜるの・・・すると・・・」
「う〜〜〜ん・・・いい香り〜〜ココも嗅いでみて・・・ココ・・・ココ?」
「・・・・・・・・・・・・・あんっ・・・初恋を思い出しちゃった」
「さあっ!・・・今日も最初からマイクがぶっ飛ばすよ〜マイク!?準備はOK?さぁ、ドギーバーのスター。マイクの登場だぁ〜〜!最初の曲は・・・あのオーティスの名曲から〜ドッグ・オブ・ザ・ベイ!」
スローなバラードで始まった。マイクが切々と歌う。
♪♪♪シッティン・・・オン・・・ザ・・・ドッグ、オブ、ザ、べ〜〜〜イ
「きゃ〜〜〜マイク〜〜素敵〜〜!」
「あ〜〜ん、もうたまんないよ〜〜」
黄色い嬌声が上がる。オス犬達は談笑しながらマイクの歌声を聞いていた。
「ソラちゃん・・・行くわよ」
「行くって・・・どこに?」
「何を言ってるの・・・ステージよ。ステージに行ってマイクに触るのよ〜」
「触るって・・・・どこ・・・そんな」
「尻尾よシッポ・・・・マイクはお尻を向けた時にシッポを振るの・・・それに触るのよ」
「ええ〜〜っ・・・恥ずかしいです・・・ドキドキしちゃう」
「そのドキドキが良いんじゃない・・・私、行くわよ。・・・ココ、ソラちゃんを引っ張ってきてね!・・・キャ〜〜!マイク〜〜!」
作品名:ドッグダム(DOGDOM) 作家名:つゆかわはじめ