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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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ドッグダム(DOGDOM)

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「うん!ソラちゃん可愛いくてお嬢様なのに冗談も上手。気に入っちゃったぁ!」
「ハハ・・・そ、そうですか・・・因みに・・・農夫をフランス語ではモン・ペ・トゥ・クヮって言うんです・・・ハハ・・・勿論、冗談ですけど」
「へぇ・・・モン・ペ・トゥ・クヮ・・・ソラちゃんやっぱりセレブだわぁ・・・頭いいわぁ」
「あ・・・その・・・・だから冗談・・・」
「そうか・・・うむ・・・・モン・ペ・トゥ・クヮ・・・今度、野菜を仕入れに行ったら使ってみよう」
「あっ・・・それは・・・不味いかも・・・」

 トラジーは「モン・ペ・トゥ・クヮ、シュポマディア〜ン」と何度も呟きながら厨房に消えた。
 ソラは慌てた・・・このままではトラジーに恥をかかせるかもしれないと思ったのだ。オロオロするソラにタカコが笑顔でウインクした。

「ソラちゃん。トラジーさんには後で説明しとくから・・・大丈夫よ。モンペと鍬よね。それより、楽しんでらっしゃい」
「あ、はいっ!・・・ありがとうございます。安心しました〜」
「あっ、もうこんな時間!・・・ソラちゃん、ココ!・・・サッサと片付けて行くわよ!」


 ドギーバー。
 スタッフが次々と集まってきている。バンドマン、ウェイター&ウェイトレス、コックにバーテンダー・・・・・。日中は静まり返っていたホールに、次第にエネルギーが注ぎ込まれていった。

 マイクは白いステージ衣装に着替えると、ドレスルームで入念なチェックをしていた。