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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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ドッグダム(DOGDOM)

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その昔、この地は荒れた土地でティガという種族が支配していた。
彼たちは食料を全て略奪で得る恐ろしい民族。体は犬族の五倍以上はある。鋭い牙と爪を持つ。子犬であれば一呑み。屈強のドーベルマンでも、その爪で叩かれるだけで即死するという。長い鞭のような尻尾は強靭で、一振り打たれるだけで骨まで砕く。
 そのティガ族に覇王ゴンの父、大覇王ゼウが挑んだ。
 戦いは三〇年にも及んだ。そして、遂に大覇王ゼウはティガ族を森に追い込んで火を放った。
 森の裏手は深い谷になっている。火を放たれたティガ族は次々と谷底に落ちていった。森は黒焦げに焼け、戦いは終わった。
 それからその森には黒い木しか生えない。一度入れば二度とは戻れない悪魔の黒い森。ティガの魂が残っているという伝説が残った。
 また、谷底に落ちていったティガの中には生き残っているものがいるとも・・・。それは、あくまで伝説だ。ティガの生き残りがいるはずも無い。いたら、どこに居ようとあの巨大な生き物は目撃されているだろう。ただ・・・ティガだとすれば・・・解毒不可能な毒が作れる。
 また、ティガは相手の恐怖心を利用して心が弱い者を操る能力に長けている。もし、この城に入れた者がいたとすれば・・・それは、ハイナ族が最も適しているだろう。

「では、警備の目を盗みハイナ族が賢王ミウさまのお水に毒を入れたと・・・そう言うことですか?」
「マスター・サン。早まるな・・・・罪無き者を罰してはならぬ・・・良く見極めることだ」
「賢王ミウさま・・・お薬が出来ました」
「うむ・・・レナ・・・これへ」
「はい・・・あなた・・・」

 賢王ミウはマスター・サンに背中を支えられながらレナから薬を飲ませてもらった。