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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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ドッグダム(DOGDOM)

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 口は開き、舌が風圧で靡いている。涙が滲んで後ろに飛んでいった。

 ドッグダム城が近づいてきた。もう少しだ。爪が擦り切れて血が滲んでいる。
 ハチベェは心臓が破れんばかりに最後の力を振り絞る。南ウィングが下がりきっていない。口を尖らして甲高い声で吼え、衛兵に早くウィングを下ろすよう催促した。

「ハチベェ様だ!急げ!急いでウィングを下ろさんかぁ!」
「ウオォ〜〜〜ン」
「急げ!・・・急ぐんだ!」
「ウオオ〜〜〜〜〜ン!」
「クソッ・・・・・・・・急げ!急いでウィングを下ろせ〜〜!」
「ウウオオオォ〜〜〜〜〜〜ン!」

 南ウィングは未だ半分の所までしか下りていない。このままでは、ハチベェは濠に落ちるか、分厚いウィングに激突してしまう。衛兵達は焦った。

「急げ!ハチベェ様が目の前だぞ!・・・駄目だ!間に合わんっ!」
「ウウウオオオオオオオォ〜〜〜〜〜〜〜〜ン!」

 飛んだ・・・・。

「おおおっ・・・ハチベェ様・・・お願いです・・・・超えて下さい・・・」

 南ウィングの先端にハチベェが激突する!・・・・誰もがそう思った。ハチベェは空中で弧を描いた。

「おおおっ!・・・こ、超えたっ!・・・ハチベェ様が南ウィングを超えたぞ!」