CHARLIE'S 23
サンはオネェに磨きが掛かり、XXX(トリプルX)の看板犬となった。その手の雑誌のカヴァーを何度も飾る程のスター犬になった。
タイムズスクェアで彼(彼女)を知らない犬はいない。
チャコは飼い主のAJと一緒にニューヨークを出てジャマイカに行った。ブードゥーの修行を積む為だという。
つい最近、ハーレムでAJを見かけたという噂を耳にした。
噂だ。
居たのかもしれないし・・・他人の空似だったのかも知れない。
クッキーはデュークと一緒にロサンゼルスに行った。
相変わらずアマデウスのピアノの下に居るはずだ。
ベッちゃんはソビエトからスカウトがやって来た。
かの有名なサーカスだ。
だが、ベッちゃんは(ニューヨークからは、死んでも出ないっちゃ!)と断ったらしい。
時々、ハチベェとイース・トリバー・サイドを歩いているのが目撃された。春が近いのかもしれない。
マイクは地位も名誉も捨てて、旅に出た。アメリカを横断するという。仲間は「危険だから止めろ」と、止めた。
だが、マイクは「危険だから行くのだ」と旅立っていった。
ロッキー・バルボアはロックランドに帰り、静かに暮らしている。
時々、ドッグダムに遊びに行っているようだ。
ジムは飼い主が戻ってきた。
今はチェルシーで幸せに暮らしている。
結婚して子供が生まれ、男の子にはチャールズと付けたが、飼い主が付けた名前はトムだった。
デュークは「A列車で行こう」が世界的にヒットし、コットンクラブを去る事になった。
今はロサンゼルスに居を構え、煌びやかな世界で暮らしている。デュークはチャーリーJr.達との別れをとても悲しんだが、最良の選択をした。
作品名:CHARLIE'S 23 作家名:つゆかわはじめ