CHARLIE'S 23
青い車が・・・キキッ・・・というブレーキ音を出して停車した。
紺色の征服を来た男が二人、静かに降りた。手には大きな網を持っている。
足音を忍ばせて日向ぼっこをしている三匹の犬に近づいた。
二人は無言で目配せをした。
大きな網が犬達の上から降ってきた。
ペスカトーレを含む三匹は、不意をつかれてあっけなく捕獲された。
当然、ペスカトーレ達は暴れて、吼えた。だが、その悲痛な叫び声はコクラモータースには届かない。ペスカトーレ達がどんなに暴れようが網を破る事など、出来なかった。
「ハハハ・・・一網打尽とはこの事だな」
「今日は順調だ」
青い制服の二人は網を引き擦って、檻に入れようと踏ん張った。だが、流石に大型犬3匹ともなれば有に100キロを超える。正しく荷が重かった。
「クソッ・・・やたらと重いな」
「それ・・・踏ん張って檻に入れようぜ」
ペスカトーレは必死にもがいた。檻の中に入れられる事は死を意味する。全ての力を出して暴れた。
「暴れるな・・・仕方ない・・・此処で始末しよう」
男が腰から銃を抜いた。
暴れ狂う3匹に手を焼いた男は、銃で静かにさせるという方法を取ったのだ。
ペスカトーレ達は目が血走った。
「止めろ!・・・撃たないでくれ!」
言葉が通じるはずも無い。
男が拳銃の安全装置を外した。
ペスカトーレ・・・絶体絶命。
作品名:CHARLIE'S 23 作家名:つゆかわはじめ