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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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CHARLIE'S 23

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二匹は鉄の階段を、カツカツ・・・と爪を鳴らしながら上がった。倉庫のようだが、何も無い。しょぼくれた老犬が座っていた。

「あなたが・・・トラジーさんですか?」
「うんにゃ・・・わしゃ・・・居候じゃて・・・トラジーさんは間も無く戻って来るきぃ・・・その辺に座ってけろ・・・水と乾肉で良いかのぉ?」
「あ、お構いなく・・・」

チャーリーJr.達は、出された水を飲んだ。壊れた窓からは未だ開発されていない対岸のニュージャージーが見える。しょぼくれ犬が部屋を片付けながら話しかけてきた。

「お客様は何処から来たのかね・・・」
「ハーレムです。住まいはコットンクラブの倉庫です」
「ほぅ・・・あのジャズの店ですな」
「ご存知で・・・?」
「デューク・クリントンさんじゃろう?」
「エリントンです」
「そうじゃった、そうじゃった・・・すまん、すまん」

ハチベェが横槍を刺す。

「それより、トラジーとかいうボスは、何時戻るんだ?」
「さて・・・そこまでは、聞いておらんのですじゃ」
「これ・・・ハチベェ・・・失礼だぞ。・・・申し訳ない。このハチベェは私の息子、ルイスの親友なのですが・・・未だ若いので口の聞き方をしりません。失礼しました」
「だって・・・呼び出したのは・・・トラジー・ボスの方じゃないですか。それを待たせるなんてどっちが失礼・・・」
「ハチベェ・・・口を慎め。きっと事情があるんだよ。約束は約束だ。間も無くいらっしゃるだろう・・・文句を言わずに待つんだ」
「ほっほっほっ・・・いやいや、若い犬はそれ位の勢いが合った方が良いですじゃ・・・ワシにも息子が居まして・・・そのハチベェとかいう若者と同じ位じゃ・・・」
「ほぅ・・・それは、随分とお若いご子息がいらっしゃる・・・・・・・・・・・・・・・・・ようで・・・失礼ですが・・・」
「何か?」
「ご子息も・・・ジャズがお好きでは?」
「はい。もう大好きで・・・一度、コットンクラブに行きたいと・・・」
作品名:CHARLIE'S 23 作家名:つゆかわはじめ