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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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CHARLIE'S 23

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「ブルックリンです・・・ジムって言います」
「元々はマンハッタンか?」
「はい・・・ビレッジのアパートに・・・でも、ご主人様達は引っ越していました・・・」
「そうか・・・とに角、食い物を捜してくるから、此処でジッとしているんだぞ」
「ハハ・・・もう、動けません・・・」

「其処に居るのは・・・誰?」

突然の声に、二匹は身を屈めた。

「誰なの?・・・そこに居るのは?」

白いミックスが近づいてくる。チャーリーJr.は路地に出た。

「ハーレムのチャーリーJr.だ」
「そう・・・随分と遠い所から来たのね。ハーレムの犬がどうして此処にいるの?」
「それで、困っている」
「困っている?・・・どうしたの?・・・話して・・・このミックスは?怪我をしているの?」

チャーリーJr.は事の経緯を話した。

「そうだったのね・・・ここひと月おかしいなって思っていたの・・・それに、お隣はギャングがウジャウジャでしょう。ご主人の珍さんも嘆いているわ。待ってなさい、饅頭くらいならあるから」
「ありがとう。恩にきるよ・・・君の名前は?」
「タカコよ。タ・カ・コ。・・・直ぐに戻るわ・・・」

そういい残して、タカコは路地の影へと姿を消した。

「救われたな」
「はい。神様に感謝します・・・オー・マイ・ドッグ」

程なくタカコは饅頭が入った籠を咥えて戻ってきた。
籠ごと、ミックスの前に置く。

「さぁ・・・食べチャイナ」
作品名:CHARLIE'S 23 作家名:つゆかわはじめ