CHARLIE'S 23
ブルドック達は、まるでゲームを楽しむかのように、せせら笑いながら、無抵抗のミックスを虐めた。
「おい・・・お前ら、そんな事をして恥ずかしくないのか?」
4匹の視線が一箇所に集中した。
「貴様は・・・誰だ!粋がっていると同じ目に合うぜ」
「ハーレムのチャーリーJr.だ。お前等も、一度経験してみろ・・・ゴミ箱を漁る気持ちがどんなものか、分かるってもんだ」
「ふざけやがって・・・おい!やっちまえっ!」
やっちまえ!・・・と言ったものの、足が・・・遅すぎる。
三匹のブルドッグはチャーリーの動きに、丸い頭をクルクルと動かすだけだった。
チャーリーはミックスの首根っこを咥えて立たせた。
「生き抜くんだ・・・いいか、死ぬ気でついて来い!」
「は・・・・はいっ!」
空腹と疲労困憊。
それでもミックスはチャーリーJr.の後を、足を引き摺るようにして必死に追った。
「ま、待ちやがれ!」
やはり、足が・・・遅すぎた。
チャーリーJr.とミックスは南に2ブロック走った。そこでミックスの力が尽きた。
チャイナタウン・中華街。
チャーリーJr.はミックスの首を咥えると、引き摺って狭い路地に入った。
旨そうな中華の匂いが漂ってくる。
此処なら餌にありつけるかもしれないと思った。
大きなダストボックスの影に身を隠した。
「ここなら、大丈夫だ」
「あ、ありがとうございました・・・」
「何処から来た?」
作品名:CHARLIE'S 23 作家名:つゆかわはじめ