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KMJストーリィ―Attachment of sixty―

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先刻までの泣きそうな顔は何処に行ったんだと、あたしはやっぱり呆れた顔になる。
「でも、ジュリー」
「ん?」
「きっと、ね」
安心したように、あたしの手を握ってベッドに横になると、同じ……でも違う声で、そっと囁いた。
「その瞬間に、迷わず一人を選べるのなら、いいね」
「え?」
「ジュリーと私は、同じだから」
「うん」
小さな声に誘われるように、手を握り合ったまま狭いベッドに二人で入って、また、こつんと額をくっつけた。
とくんとくんと響く心臓の音が、二つ重なって一つになる。
なぁんか、あったかくてほっとして、少し眠いよ。
「選んだその瞬間にも、ジュリーはきっと一緒だと思えるから」
「ん?」
「大好き」
「あたしも大好き」
「うん」
「一緒、だね」
「うん」
ふふ、と。同じ調子で同じ瞬間に二人で笑って目を閉じる。
そうして二人。手を繋いで、一緒に眠った。