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海野ごはん
海野ごはん
novelistID. 29750
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あなたとロマンス

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3時間は飲んだろうか、カウンターにはいくつもの空のグラスが並んでいた。

彼女が「今日は何杯飲めるか数えるから、そのまま目の前に置いておいてください」とバーテンダーに頼んだのだ。

僕のカクテルグラス、彼女のワイングラス、ショットグラスと両手の指の数ほどのグラスが並んだ。

「どうする、今夜はここに泊まる?」僕は彼女に聞いた。

「もうエッチなんだから、やりたいの?」

「そんなキャバ嬢みたいな言い方やめてくれ」

「あら、キャバ嬢ってこんな言い方するの。知ってるの?」

「さあ、よくは知らないけどそんな感じだ」

「いいわよ。泊まってあげる、だけど真っ暗にしてね」

「なんで?真っ暗にしたら君が見えないじゃないか」

「今日はそのつもりじゃなかったから下着を見せたくないの」

「脱げばいいじゃないか、どうせ」

「ほら、やりたいんでしょ」彼女は笑った。

「灯りはキャンドルにすればいいんだな」僕は言った。

「うん、それならムードあるわ」



僕は携帯を取り出してネットのGoogleの中から、綺麗な炎のキャンドルの写真を取り出した。

「ほら、じゃここにあるから、これで君は脱いだらいい」

僕は彼女に携帯の中のキャンドルを見せた。

「あなたの携帯ってドラえもんのポケットなのね」

「お気に召しましたか、キャバ嬢様・・・」

「気にいったわ」


僕達二人はずらりと並んだグラスのカウンターを離れ、そのままチェックインした。


夜はまた始まりそうだった。








Love again....






作品名:あなたとロマンス 作家名:海野ごはん