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　数日後、私のパソコンが届いた。あなたは、「君も覚えなさい」と言いながら夢中で設定をしている。本当に好きなんだろう。少年のような顔をしている。私の知らない少年時代。知っていたら今があるだろうか？そのままずっと巡り会えずに終わっていたに違いない。
　「はい、できたよ。まあ楽しんで」
「ありがとう。まず何を探そうかな」
「じゃあ、これはプレゼント」
あなたが差し出した包みは、半透明で中身はすぐにわかった。マウスパッドだった。
　本が好きな私は、以前から興味のあったＳＮＳのサイトを覗いてまわった。たくさんの作家が投稿している。プロではないかと思うほど惹きつけられる作品を幾つも目にした。外部から見ているだけでも楽しいのだが、ユーザーの登録をすれば、その作家との交流も叶う。
　私はあなたの設定したアドレス意外にその為のアドレスを収得した。もちろん、私ひとりでは到底進まなかったが、会社で詳しい人に方法を聞いたりしてなんとかした。あなたに聞けばもっと早くにできたと思うが、あなたに内緒も楽しみたかったのだ。
　そのＳＮＳサイトに決めたのは、読んだ話に親近感を感じたからだった。だからユーザーの登録をしてまずその作家のページを訪れた。
心がときめいた。あなたと居るような情景に自分を重ねて読んだ。あなたに後ろめたさを少し感じながら私の密かな楽しみになった。