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ぼたん

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それからは、私の作品の読み方も変わった。
少しでも掘り下げた解釈ができるようにと、わからない漢字も調べ、わかりにくい語句は
合う意味を探した。
空想と想像と広がるイメージで作品を捉えることや自分の創造を加え、話を盛り上げたり
そんな是非をその人と語った。
書き過ぎていて送信した時、消えてしまって頭を抱えてしまったことも二度三度。
つい私自身の事も多く書いていた。
少しでも知って欲しかったし、その人の事も知りたくなってきた。
そんな私の気持ちを知ってか、ただのからかいか、優しく甘い問いかけや台詞が
ちらつくようになってきた。
私も本音を書いているのだが、どう伝わっているのだろうか。

――今度、会いに行っていいですか?――

私としたことが大胆な申し出を書いてしまった。

――でも、私はお付き合いできないですよ。そういう立場です――

あっさり撃沈!
いや本当にそうだろうか?会えば何か変わるかもしれないじゃないだろうか?
その人の言葉は、明らかに好意的。殻を出たがっているのではないだろうか……。

――会ったら気持ちが変わるかもしれませんよ――

――それは、あなたの方かもしれませんね――

もやもやしたまま、その日の通信は終わった。
作品名:ぼたん 作家名:甜茶