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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)

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 未知流は、前に誘われたときの胸中を、怒声とともに口から吐き出す。そして、

「それに……このままだと、あんたも嫌われるんだぞ!! 大切なものを失ってまであたしに関わる必要なんてねぇんだ! あたしは……あたしは……、」

 涙で潤んだ瞳で、それでも鋭い刃物のような目つきでネオを見つめ、

「こういう役目は……あたしだけでいいんだ!!!!」

「未知流!」

 ガタガタッ! と周囲の机を横に払いながら、未知流は全速力で駆け抜け、その場を去った。

 これでいいんだ。これで。

 自分の視界に学生たちを入れずに、夢中になって走った。下駄箱で靴を履いた瞬間、陸上部もびっくりするくらいの猛ダッシュで。学生たちの姿を視たところで、自分のことを嫌い、「また逃げた」と嗤われるだけだ。

 だってしょうがないじゃないか! 自分をこれ以上傷つけずにするためには、『学生たちに関わらずに平穏に生きる』――しか方法がないのだから。ヤツらが関わらない『ルール』を決めたのであれば、こっちもそうするしかないじゃないか!

 それをあいつは――ネオは破ろうとした。本当に大したヤツだ、とも思う。だが……自分の都合に巻き込むわけにはいかない。未知流はそれが許せなかった。友達関係なく、自分のせいで他人が巻き込まれることだけは。