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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)

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 ネオに腰抜けって言われても構わない。だけど、今の自分の――薄暗い世界が壊れた時、あたしはどうすればいいんだ? 真っ白な世界の中で、あたしはみんなと同じ空気を吸うことができるのか? 逆に追い返されるのではないのか?

 それがたまらなく怖かった。何年もひとりぼっちだった自分が、この場所に立ってしまうことが。今までのように罵らされても、立ち上がることは二度とできそうにない自信が未知流にはあった。

 まったく、空手をやって何がいけないんだ。やりたいことをやっただけなのに何がいけないんだ! 本当に、自分を闇へ堕とした学生たちが憎たらしくてたまらない。その矛先すら見えないのだから。噂が噂を呼んだだけで、その元凶者が誰なのかも分からない。

 それだけで、心が闇に追い詰められる自分が本当に惨めだと思う。だけど、それしか選択肢はないのだ。時計が前へ進もうとしても、

「あたしは……動いたらいけないんだ!」

 そう。彼らが否定している限り。望まない事をしてはならないのだ。例え、自分が望んでいることが叶うとしても……それが、自分に与えられた宿命だから。
未知流はそう自分に言い聞かせ、誰よりも先に、藤生駅へと入った。自分が見る夢と同じようにシーンとしている。ひとりぼっちの自分には相応しい。こんな閑散とした雰囲気で生きることが。その方が楽だ。