Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
「……」
前にも見た未知流に真正面から見つめる、強く、輝かしい、キラキラした太陽のような瞳。
間違いなく、彼女と共に行動すると自分の現状が変わるに違いない。それを裏付ける根拠はないが、そう思える。
「ねぇ、やろうよ!」
顔を左に傾け、微笑むネオ。
その笑みを見ずに、黙って目線を下に向ける未知流。
でも、やっぱり……あたしのことを……見てくれているのなら、彼女を――
「そんなこと言ったって……そんなキレイごとを重ねた言葉を……信じられっかよ!!」
未知流は両腕を震わせ、顔を下に向けたまま、鋭い口調でネオを突き放した。それがクラス中の学生たちの話し声を上書きする。冷え切った空気が教室中に漂う。
「そういうヤツほど、信じられるムシのいい話はねぇんだよ! アンタだってそうだろ? どうせあたしのことを最後には裏切り、他のヤツと手を組んで、退学へと追い込もうとしているんだろ!?」
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ