Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
「……あ、あの、ここまでやって申し訳ないんだけど……ネオ……」
「何?」
ネオは何が何だか分からず、ぽかんとしたまま、自分より長身である未知流の豹変した顔を見つめる。
「ま、周りが」
「へ?」
未知流の長身で見えないので、無理矢理、首を左に向ける。すると、
「え……ええっ……!?」
――学生たちに囲まれていた。
「いやあ、青春だねぇ。(ニヤニヤ)」、「これが真の友情かぁ」、「か、感動した……!」、「泣けるぜぇー!(感涙)」と様々な反応が飛び交う。正に二人のやり取りは、リアルドラマそのものであった。タイトルをつけるなら、『青春の扉』とでも言うべきか。
「う、ううう~……っ」
「み、みちる!?」
変な呻き声をあげる未知流に、ネオに戦慄が走る。
顔も真っ赤になり、目もぐるぐると渦を巻き、血迷って口から何かが……十年以上前にあった怪獣映画のように、灼熱の光線を今にも、今にも、吐きだしそ――、
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ