Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
「うるさ――――い!! これは見せモンじゃねえええええ―――っ!!!」
ゴオオオオーッ!!
――あ、吐いちゃった。
それは空を突き抜け、宇宙まで届いた……。
「はあ、はあ、まったく!」
未知流の怪獣化により、藤生駅の周囲は元の閑散とした雰囲気へと戻った。
なんという羞恥だ。やらかしてしまった。いや、それに気づかなかったあたしもバカだけど! それもこれも、元はと言えば、
「あははははははっ!」
後ろで呑気に腹を抱えて笑っているこの女――麻倉音緒によって。
「あのなあ! ……はあ~っ、明日、何て言われるか……」
「あははは、ごめん、ごめん。でも、いいじゃないのよ。これで好印象は間違いなしだよ、絶対。もっとポジティブに考えようよ。ね」
額に手を置いている未知流に、ネオは背中をポンポンと叩く。
「ポジティブって……」
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ