Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
「……」
未知流はただ呆然と、自分の素直な気持ちを熱く伝える彼女を見つめた。
こんなことを言われたのは初めてだ。胸の内にぽっかりと開いている闇の感情に、光が埋め尽くしていく、この感覚も。
自分と言う存在が、他人に認められた、そんな気がした。
ネオは止まらない涙を再びゴシゴシ拭い、目を吊り上げて、
「いい、未知流!」
未知流に向けて、授業で使われる指示棒のようにビシッ! と右手の人差し指で差す。
「友達に、資格なんてものは存在しないの! こうやって、お互いの気持ちをぶつけ合ったり、わたしのことを助けに来てくれた時点で、もう友達になのよ! お互いが大事だとか、好きだなと思った時点で、自然となっているんだよ!」
喉が詰まったような強い口調で必死に訴える。その中には『優しさ』も溶け込んでいた。
ネオはしゃがんで、未知流の、地面について穴まみれの跡が残った両手をつかみ、語りかけるように、
「……そこに『資格』なんて言葉は存在する? あたしとアンタの間に、何か特別な上下関係があるの? それを手に入れないと、友達になれないの?」
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ