Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
沈んでいく太陽がネオの顔を照らしていく。双眸は涙にぬれて輝きが増している。それはまさしく黄金。力強さも増している。瞳の内には、『本当は嫌っている』という偽る理由すら見え隠れしない。
その光に助けを乞いたくなる。
だけど、
「き、気持ちは嬉しいけど……そんな資格、あたしには……」
――ないのだ。自分と麻倉音緒を除いた一学年一五八名が自分を嫌うのだ。圧倒的戦力差で、確実に消されることこの上ない。分かりきった結果を壊せるはずがない。
それに、
「前も言ったけど、あたしに関わると、アンタまで……」
他人を迷惑に書けることも――、
「それがどうしたっていうのよ!」
涙を拭い、ふん! とネオは鼻を震わせ、真面目な表情で未知流を見下ろす。
「そもそもねぇ……わたしが何も言ってないのに、なんで未知流が勝手に決めようとするの!? そうやって、一人にならないでよ。傷つかないでよ! 未知流のことを想っている、残された私の気持ちはどうなるのよ!!」
叩きつけるように鋭く言い、ダン! と力強く右足を踏みつける。その衝撃が未知流だけしか見えない風となる。真正面から強く、暖かく顔に吹き込んでくる。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ