Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
「……」
未知流の孤独を、寂しそうな顔でただただ聞くネオ。
彼女はネオの襟元をぎゅっと掴み、
「あたしだって、あたしだって本当は……こんな学生生活を、すき好んで望んだわけじゃない! あたしを嫌うアイツらと同じように、普通に笑って過ごしたいに決まっているわよ! だけど、だけど……あたしと関わるなって言って……口を聞こうともしない。こんな状況下で、どうすればいいんだよ……あたしの力になってくれる人なんて、誰一人いない、この場所で……どうあがけばいいんだよ!?」
悲痛の訴えが、ネオの胸に突き刺さる。
「……おしえて、よ……」
未知流は崩れ落ちるように、ネオの目の前で両手を地面に着き、慟哭した。
こんな気持ちを……コイツにぶつけても無駄だとは分かっている。
苦しみの輪廻から解放してくれる者は、短い人生の中で誰一人も存在しなかった。渦は今も大きくなるばかりだ。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ