Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
……そうだ、いつまで二人の世界にいるつもりなんだ。現実を見ろ。ここがいくら辺境の小さな駅であっても、たくさんの総合生が行き交う道のど真ん中だ。ネオと自分の関係が、こんな、こんな堂々と青春を分かち合う熱い関係ではない! ただでさえ『お嬢様』と呼ばれているのに、さらに新たな誤解が生まれ、こいつに迷惑をかけるではないか!
今の状況と己の立場に気づき、羞恥が急に込み上がり、顔が真っ赤に染まっていく。
「わあっ!」
未知流にいきなり押され、双眸から溢れる涙が急に止まるネオ。
「どしたの?」
何が何だか分からないネオは、駅舎の方へ方向転換している未知流を見つめる。時間が止まったかのように、お互い、しばらく立ち止まる。
ややあって、
「あ!」
未知流が何も言わずに駅舎へと向かう。
「ま、待ってよ!」
ネオは追いかけ、未知流の左手をしっかり握る。
「何?」
言葉に何も感情を込めない未知流。それに対し、
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ