Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
これは、夢なのかな? 殴られ過ぎて、時間すら吹っ飛んでしまったのかな?
わたし、ヤンキーみたいにイカれた思考をするようになったのかな? ついに夢をみてしまったよ。
あーあ、わたしが『わたし』でなくなっ……、
「麻倉!」
「!」
声が、風に乗って、耳にスーッと入ってくる。
時間は進んでいない?
現実、現実なの!?
「……っ!」
ネオは意を決して、パチッと目を大きく見開く。
目の前にいるのは……夢、じゃない!
刺々しいイメージ丸出しの、洗練された針のような髪先をもつ、肩までかかった漆黒の髪。その髪に合う、制服の着こなし。その姿はまさに『お嬢様』。
そう、わたしのクラスメイトで、『助けて』と心の中で呼んだ女の子――
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ