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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)

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 血を拭いながら、見下す巨漢を見上げる。

 助けを呼んでも、許しを乞うこともできない。これこそまさに絶体絶命。

(やっぱりか……)

 分かっていた。

 勝負する前から、覚醒したその時点で。

 しかし、逃げたくはなかった。自分の『正義感』がそうさせた。

 このまま、自分と同じ学生たちが毎日安全に帰る保障は決してない。『肩をぶつけるだけで簡単にキレる』ヤツらなのだから、いつかは歩道橋にいる誰かを盾に、好き放題やるに違いない。高校生がやってはいけないことを。

 ――誰かがやらないのであれば、自分がやらないと。

 そんな信念の下の行動力ではあったが……今回は度が過ぎた。

「ここまでだな」

 歯をギラギラさせて、ニヤッと嗤うヤンキー。その表情は、とても狂気に満ちている。
「……」

 黙ったまま、見つめるネオ。

 表情には出てないが、両腕が震えている。今からボコボコにされるんだと思うと、恐怖を感じる。