小説が読める！投稿できる！小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ！

　こんなことをしているのは一体誰だ？

（そういえば……前に駅周辺でタムロしていた不良集団がいたような……）

　！

　それだ！！

「なんで……なんで、ここまで来たんだよ！！」

　未知流はパッと立ち上がり、荷物を長椅子に置いていたことを忘れて一目散に駅舎の方へと戻っていこうとする。


　が――待てよ。


　急に足が止まる。

　このまま、『あたしを追いかけるから、こんなことになる』という、麻倉音緒への良い薬になるからほっとけばいい。それを分からせればいい。

　その結果、麻倉はあたしのスカウトを諦めるかもしれない。

　それは、双方にとっていいことずくめになるはずだ。

　あたしが望んでいた結果になる。