Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
未知流は駅内にある歩道橋を渡り、岩国駅方面へ向かうホームに着き、そこにある椅子に腰かける。
ふぅ~、とタメ息がでても仕方がない。それくらい、嵐のような一日だったのだから。
でも、これでいい。
お互いがよりよい関係を築くための方法だ。
これで麻倉音緒も……、
「ん!?」
「ちょっと! 離してよ!」
駅舎の方から聞き覚えのある、甲高い声が聞こえてくる。
「わたしは未知流に用があるの! あんたたちと付き合う暇はないの!」
「麻倉……?」
ネオの声だ。なんでこんなところに……っていうか、追いかけてきたのか?
「嬢ちゃんにようはなくても、オレたちにはあんだ、よっ!!」
「きゃあ!」
!
一体、何が起こっているんだ!? 駅の中にある歩道橋の奥側にある、駅舎と総合高校へ向かう道路を繋ぐ歩道橋には、何人もの学生たちが立ち竦んでいる。学生たちの表情は、口を開けて呆然としており、中には恐怖を植え付けられたように、体を震わせる女子学生も。ここから先は、通行不可の標識が立っているみたいだ。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ